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楽団員アンケート※ 2021年11〜12月に実施

河邊 俊和
ヴァイオリン
2011〜2021年の間で、記憶に残った出来事
《2017年9月 hitaruプレイベント》 バッティストーニさんの指揮で、オペラ抜粋コンサートをしたときの、彼のリードの仕方でオーケストラがパッと変わったこと。
《2021年12月小樽での音楽教室》 栗辻聡さんの指揮。リハーサルのとき、『カルメン』の「トレアドール」の朗々とした演奏の求め方と、バトンテクニック。『フィンランディア』では、当時のフィンランドの人たちの心境、心の激しさを両手で、また体全体で表現してくださり、演奏しやすかった。すばらしい指揮者だと感じました。
《2021年2月 文化庁の音楽教室》 松本宗利音さんの指揮。小学生たちが『ラデツキー行進曲』以外の曲でも、非常に素直な気持ちで(先生から手拍子しなさいと言われたわけでもないのに)自発的にノリノリで手拍子をしてくれたこと。曲に合わないなどの理由で、指揮者が丁寧に中断させたけれど、せっかく嬉しくて楽しくて手拍子してくれたのに、それを拒絶して子供たちの素直な心を傷つけてしまわないよう、言い方に気をつけていた。「ありがとう。でも指揮者が手拍子をしてみてください、と言ったときだけ手拍子してみてね。本当に嬉しかったけど。」その配慮が印象に残りました。
2011〜2021年の演奏会で、印象に残っているベスト3
《小曽根真さんの独奏》 モーツァルトのピアノ協奏曲第9番『ジュノム』(2019年12月 ジルベスター・コンサート)で、カデンツァなどにさりげなくジャズのメロディやリズムが出てくるところが、オケもお客さまも喜べたと感じています。いま人気のアーティスト、たとえばVocalなども含めて、今後も新しい芸術家、演奏家に来てほしいです(葉加瀬太郎さんなど)。
《広上淳一さんの定期》 リハーサルが決して通り一遍な指導ではなく、映画のワンシーンのようなイメージの持ち方をわれわれに与えてくれる。それによって(本番で)細やかなアンサンブルとなって現れるとき。
《2021年10月 641回定期》 井上道義さんの指揮。世界的な大事件、テロ、戦争、爆弾の音……。さまざまな感情を表すために、演奏家も譜面通りに弾くだけでなく、俳優などのように音や音楽で演じなくてはいけないと教えてくださった。音の強弱やビブラートなども、バシッと要求して、オケの音がパッと変わった。
「還暦」となった札響の楽員として、これからこのようなオーケストラでありたい、このような楽団を目指したい、という自分なりの抱負
昨今、メディアは大谷翔平選手などファンが多い野球の話題が多い。ファイターズ情報もいいが、北海道に一つしかないプロのオーケストラ札響の情報を、民間のテレビ局と契約して夕方の情報番組などで流してほしい。今後の日程、バーメルトさんのスイスでの活動、新しい指揮者や楽員なども紹介してほしい。定期や名曲コンサートの聴きどころ、演奏会の準備やKitaraファーストコンサートでの小学生の喜びの声などなど。週に何回でも放送してもらえると、もっと地元に根付いて道民、市民だけでなく、日本中に認知されて、ファンが増えるのではないでしょうか。それと、首席や副首席以外の奏者にもソリストとしてオケと共演してもらうことが大事だと思う。
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